単なる親バカ話しを断片的に書いてみました。
ちょっとだけ言い訳しますと、ダービーは『上から、下から』
というタイトルでまとめようと思っていたのですが、同じ視点で
今週の競馬ブック上でかなざわいっせい氏がエッセイを書いてい
ました。自分がそれを書き上げたとしても結論は違ったのだろう
けど、ありがちな観点なのだなと思いました。
後藤のリワードフォコンからカーネギーダイアンへのワイドを
弟に買って貰おうかなと考え取ります。
*** *** ***
今年の1月に子供が生まれた。名前はかねてから奥さんと考え
ていたものを名付けた。
ケンは、I産婦人科医院の婦長さんによると「え、昨日の夜に
生まれたの?それはおめでとう、安産ね」となるのだが、立ち会
った自分の率直な感想を言うならば、本格的な陣痛が始まったお
昼過ぎからケンが生まれるまでの10時間は長かった。なかなか
産道が開かず、奥さんは相当に痛がっていた。どう贔屓目に見て
も「安産とは思えないよな」がそれになる。
自分が出来たことは手を握って励ましただけ。それに故に時間
も長く感じられた。
ボクの仕事の都合で家族3人で暮らし出したのは3月末からだ
った。3ヶ月間東京と尼崎を幾度となく往復した。積雪による徐
行で30分遅れののぞみに乗ったり、空路伊丹に降り立ったりも
した。
3月末に奥さんと子供を迎えに行く時は、偶然にも大阪出張と
重なっていた。前日入りするための機中、運良く窓際の席に座れ
たボクは雑誌に目を落としていた。何気なく窓の外に目をやると、
冠雪をたたえる富士山の姿が目に映った。
飛行機から覗く富士山は初めてだった。つまり見上げる富士山
ではなく、見下げる富士山をとなる訳だ。いつもより距離感を感
じなかった。
視線をさらに下にやると、今度は海が見えた。「あれは富士あ
たりか。するともう少し山よりが御殿場で」と思いながら今度は
目線を上げる。ようく見ると、小さな家並みや細い道路の線、木
々の緑の塊が見える。
子供の頃、高いところから見た光景が瞼に浮かんだ。
東京タワーの展望台。本郷台に住んでいたT哉おじさんのベラ
ンダ。母がお産のために入院した慈恵医大付属病院の病室。
見下ろしている光景は、富士山を基点に少しづつ動いていった。
微妙に位置を移している富士山の奥にポツンと丸い形をしたも
のがあり、その中心の色彩が周囲のものと異なっていることに気
付いた。
そして反射的にその円の形状をしたものが湖であり、それが山
中湖だと分かった。
山中湖。ボクは5月末日の日曜日、そこで行われるロードレー
スに出場する。何回も走った湖畔の道が頭に浮かび、小さなアッ
プダウンまで思い出させた。
そんな感じでもう1度その円を見ると、円周の微妙なうねり具
合までが分かるような気がした。
あと2ヶ月もするとボクはあの円に沿って走るのだ。
それを今 空の上から眺めているというのは不思議な感覚であった。
ケンと一緒にいて気付いたことが幾つかある。その中で1番に
思えるが、赤ちゃんの無邪気な笑顔は、ボクや奥さんだけでなく
他の人達にもなごみを与えれくれるということだ。
ケンを連れて歩いていると、色々な人達-それはおじいちゃんの
町医者だったり、通り掛かりのおばさんだったり、若い女のコの店
員達だったりする-が、一様に「カワイイ(わ)ね」と言ってくれる。
無邪気な可愛さが赤ちゃんの特権だ。そして、それに吸い寄せら
れる様に一時人の輪が出来る。ボクはいつもその輪の傍らにいるの
だが、そういったサークルは至るところで赤ちゃんを中心に出来て
いるのではないだろうか。
そして、この後の自分がいつかどこかで別の輪に加わっているの
だろうなと思える。「かわいい赤ちゃんですね」と言いながら寄っ
てくる通りすがりのおじさんとして。
余談だが、こんな格言があるのをご存知だろうか?
『男たるもの、必ずモテる時期がある』
この格言の発案者のオチは「ま、俺のピークは幼稚園だったけど
な」なのだが、ボクはベイスターズの駒田徳広が新聞記事で発した
この格言は実に面白いと信奉しているのである。
胸に手をあててみる。う〜ん、こういった話しは余程じゃない限
り、自分の胸の内に置いておくものですね。
これは「未来を信じる」という奥深いテーマをギャグのオブラー
トで包んだものですよね、駒田さん。
親バカ的にケンに言って聞かせているのは「今がピークじゃいか
んぞ、ケン」
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ラウンジ有馬記念:
かって渋谷に「有馬記念」という競馬バーがあった。
2階へと上がる階段にひかれた赤い絨毯が、勝手にこころの
敷居を高く感じさせていた。
だが。1度思い切って店に入ってしまうと、そこは競馬ファン
にとって至福の場所であった。
ここは、バー「有馬記念」へのリスペクトから、その名を冠した
競馬予想のページである。
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