君はロサードのペーパー・オーナーだ。
ロサードへの熱い期待のこもったメールを貰う度に、ボクも彼のレ
ースぶりを気にするようになり、今では(一応)いっぱしのロサード・
ウォッチャーを名乗れるのではないかと思っている。
鋭い末脚を持つロサードは、結果をレース展開に左右されてしまう
面を合わせ持っている。これは追い込み馬の宿命とも言えるものだ。
幾ら直線だけで追い上げを試みようとしても、トップスピードで疾
走できる頃には既に勝負の趨勢が決まっていたり、馬群を捌けずギア
をトップに入れることすら出来ない時もある。
それに彼は馬込みを嫌う性格でもあるようで、余程馬群がバラける
ことがなければ、アウトコースに進路を取りざるを得ない。距離ロス
は脚質と性格から必然的に生じていた。
つまり、クラシックを争うには不利な条件が揃っていたのだ。
デビュー戦からクラシック最終戦までの成績を列挙してみる。
「新馬」 9頭立て 8枠 9番、 3番人気 1着
「新潟3歳S」 15頭立て 8枠14番、 5番人気 1着
「ディリー杯3歳S」13頭立て 1枠 1番、 2番人気11着
「京王杯3歳S」 9頭立て 3枠 3番 4番人気 2着
「朝日杯3歳S」 14頭立て 8枠14番、 6番人気 9着
「スプリングS」 16頭立て 6枠12番、 4番人気10着
「NZT4歳S」 18頭立て 2枠 3番、10番人気 4着
「NHK杯マイルC」18頭立て 6枠12番、12番人気 9着
「日本ダービー」 18頭立て 5枠10番、15番人気 6着
「京都新聞杯」 18頭立て 1枠 1番、 7番人気 4着
「菊花賞」 15頭立て 8枠15番、11番人気11着
ある意味では応援しがいのある馬だと思う。
新馬〜重賞制覇というエリートコースに乗り、3歳No.1決定戦やク
ラシックにちゃんと顔を出している。それは、単純に出だしの貯金で
名を連ねただけではなく、成績が落ち込みながら、路線変更を模索し
つつ、再度浮上してきたという過程を踏んでのものだ。
たとえ、結果として大きな勲章に近づくことがなかったとしても。
少なくとも、ある種の人間の琴線には触れてくれる。そういった要
素を持っている。
大きなレース云々ではなく、好走する条件させ揃えば、ロサードは
もう1回重賞を獲る事が出来る。上手くタイミングを合わせて自分も
彼の馬券を取りたい。そして、その時なぜだかは知らないけど「きっ
と大きな配当をもたらせてくれる」と思えた。
それが何時なのかは、皆目見当がつかなかったのだが。
『ロサード1年計画』と名打ったボクの計画は、向こう1年間ロサー
ドの出走するレースを無条件で買うというものだった。
例えば彼が年10走すると仮定して3万〜5万の予算を計上する。
1レース毎の結果ではなく、1年間の予算の中でプラスマイナスを論
じてみる。また、インデントな約束事として、彼が連対を果たした時
点で自分の馬券が外れたとしても計画は一旦終了する。
なぜこんなことをするかというと、ロサードの脚質や性質からして
連続して好走するタイプではないし、彼が穴を出すという前提に則っ
ているので、人気が上がる好走直後のレースは予め回避してしまおう
と考えたのだ。(その後の人気動向を見て再開か否かを決める。)
早いうちに彼が好走すれば、自分も馬券的に勝てる状況にする。と
いうのが絶対外せないこの計画のポイントだった。
この『ロサード計画』は「菊花賞」後の最初の1戦「京阪杯」から
実行に移した。
自分の馬券でも勝てる状況にするということは、単勝だけを買って
もダメだし、馬連だけを買ってもダメということになる。
単勝を買って彼が2着では意味がないし、彼を軸にして馬連を買っ
ても相手を間違えればこれも当然のことだが的中とならない。両睨み
である必要があった。
ところが・・・。ボクはこのロサードが快勝したレースの馬券を取
れなかったのだ。単勝が予想以上に人気(10倍前後と読んだがオッズ
は6倍台)だったため、馬連のみで手広く流すことにした。これがいけ
なかった。
メイショウオウドウ(3着)、シンボリフェザード(5着)、レガシー
ハンター(6着)、トゥナンテ(11着)、マイネレジーナ(14着)、ニ
シノダイオー(15着)をピックアップ。
メイショウオウドウをハナ差交わし2着に突っ込んだドラゴンライ
トを元々買うつもりがなかったのなら諦めもつくが、「京王杯AH」
(2着)で狙いながらも買い切れなかった彼を「連闘は恐い」と思いな
がらも同じ轍を踏んでしまったのだ。
200倍近い万馬券という結果に、ロサードが勝ってくれながら、
ボクは途方に暮れていた。『ロサード計画』は予定どおり1回で御破
算にした。
*** *** ***
テイオムオペラーに死角があるとするならば「府中の2000mに
棲む悪魔」とか「1番人気馬が勝てない秋天のジンクス」といった得
体の知れない何かになるのかもしれない。
この他にも「G1週の『週刊競馬ブック』の表紙を飾ったG1出走
馬は勝てない」というジンクスもあるそうだ。(初出:競馬ブック連載
かなざわいっせい「八方破れ」」今週号の表紙はまさしくテイオムオ
ペラオーその人(馬)。
異端の種牡馬:ダンシングブレーヴが送り込んだ逃げ馬:ロードブ
レーブ。この馬がどれだけのペースで逃げるのかが、まず第1のポイ
ント。
ボクはこの馬のレースを見たことがないのだが、成績表の数字が示
す通り早いラップを踏んで逃げるタイプなのだろう。
が、この点をもってレースペース云々までは言えない。柴田善臣が
他のメンバーの思惑を逆手に取ってスローに落とすことだって十分に
考えられる。何しろこの逃げ馬にとって初めての重賞なのだから。
スローならテイエムオペラオーは道中不利なく乗れば戴冠の可能性
は高い。逆に平均より早くなった時に、和田の手綱捌きがレースの綾
を生じさせるかもしれない。
早めに動いた時、レースが思ったより消耗戦の様相を呈していたら、
中団待機の馬にもチャンスが生まれてくる。それは歴史が証明している。
ただ大外を2頭の馬が突っ込んでくるような展開になるには、この
想定ではまだまだ不足だろう。が、展開だけではなく不測の事態が起
こりすぎるぐらい起こるのがこのレースの怖さではある。
このレースが荒れた場合、その荒れた理由は尋常ではなく、理詰め
で馬券を検討する空しさを何度が味わっているし。
ナリタトップロードは、ことテイエムオペラオーとの力関係におい
ては勝負付けが済んでしまっているというのが一般的な評価だ。
が、週中の新聞論調では、この距離での戦いを今一度見てみたいと
いう風潮でに変化しつつあるようだ。
一理ある。が、不安もある。陣営のファイティングスピリッツは認
めてあげたいところだが、それが力みにならないだろうか。
ボクの希望としては、これまでと同じことを主張したい。渡辺薫彦
にはこの距離でも愚直なまでにナリタトップロードのレースに徹して
欲しい。
レースは生き物だし、渡辺のキャリアでヘタに策を弄するより、正
攻法で戦う方が却って勝機を見出せる気がするのだ。
ナリタトップロードはちゃんと流れに乗れば、ペースに左右されな
い渋とさを持っている。それをストレートに活かせばいい。
*** *** ***
その後のロサードの成績は次の様になっている。
「京阪杯」 18頭立て7枠13番、 3人気 1着
「京都金杯」 16頭立て4枠 7番、 2人気 4着
「東京新聞杯」16頭立て2枠 3番、 2人気 8着
「新潟大賞典」16頭立て3枠 5番、11人気 8着
「安田記念」 18頭立て4枠 7番、15人気16着
「米子S」 15頭立て4枠 7番、 6人気 9着
「北九州記念」14頭立て6枠10番、 9人気 2着
「小倉記念」 14頭立て3枠 4番、 6人気 3着
「朝日杯CC」13頭立て6枠 8番、 2人気 4着
「京都大賞典」12頭立て3枠 3番、 4人気 3着
この間 ペーパー・オーナーのM谷君は「北九州記念」をゲット。
そして、ハイペースでの前崩れを見込んで「スプリンターズS」への出
走を提案してきた。
これは慧眼だなと思った。如何にも彼にはスプリント戦は忙しそうな
のだが、中山のゴール前には坂がある分1400mぐらいの負荷は懸か
るレースだし、ハイペースを上手く追走出来たならば展開が嵌まる可能
性は十分にありそうだった。
もし、出てくるのならば「清き、野心の1票を」と思っていたのだが、
それは残念ながら叶わなかった。「スプリンターズS」の馬場と結果か
らを考えると、出走してきても彼には苦しかっただろうと思うが。
ボクの方は「金杯」「東京新聞杯」は計画通り彼を外し、「新潟大賞
典」は馬場「安田記念」は相手関係で買わなかった。
”馬場”や”相手関係”という条件で彼の馬券を買わなかった時点で
『ロサード計画』は過去のものになりつつあるとも言えた。「米子S」
は出走すら知らなかった。
そして「京阪杯」での好走も忘れ去られ人気が落ちた「北九州記念」
がやってくる。この日はボクの誕生日でもあり、また個人的にかなりの
期間馬券が的中していないということもあって、どうしても当てておき
たい気持ちを抱えていた。
前走の「愛知杯」で遂に重賞制覇を成し遂げたトゥナンテを本命に、
相手はアンブラスモア。この1点。
逃げるアンブラスモアの手応えと好位にいるトゥナンテの手綱を見て
「よし、よし、これで連敗ストップだな」と左団扇の心境になっていた。
すると、巨漢:トゥナンテの影に隠れるようにインからスルスル、ロ
サードが姿を現わした。
『ロサード計画』が頭をよぎった。しかし、よくよく考えれば再開する
ことにピッタリの条件が揃いながら、それを実行しなかった自分が悪い。
*** *** ***
ロサードはこの夏を境に変わったと思う。
多頭数であるならばどうしても直線外を回ってでしか差してこれなか
った馬がインコースへも進路を取れるようになった。
ただ、これを持ってしてここで通用するとは思わない。レースの中で
のオプションが増えたに過ぎない。過ぎないのだが、末脚を武器にする
彼にとって繰り出せる幅が広がったことは歓迎すべきことだ。
内枠をひければ、ずっとそこの位置で我慢しておき、直線前にいる馬
を上手く捌ければ上位進出は可能だろう。
逆に外枠であるならば、距離ロスは覚悟の上で全てを直線に賭ける。
真ん中の枠であるならば、その前後にどんな馬がいるかによってコース
取りを考える。
あとはペースが彼に味方してくれるかどうかだ。
本来ならば「京都大賞典」でのワイド狙いが正しかった。が、これま
でも馬券的後手を踏んでいる自分のことだ。
敢えてここで『ロサード計画』の一部の制限を変えて再開してみたい。
穴狙いだ。この期に及んでテイエムオペラオー、ナリタトップロード
に流せる訳にもいかない。(一応、オッズは確認するが)
また、ロサードが連対圏にくる場合は、やはりこのレースの特長が今
年も遺憾なく発揮された時だろう。
耐久戦だけではなく、武豊のリードで色々な局面での対応に期待して
みたくなるステイゴールド。地力の高さは昨年のこのレースで実証済み。
(あのレースは彼のベストレースではなかろうか。92年のヤマニング
ローバル的な通常なら勝てるレースだったと思う)
そして、潜在能力に期待してメイショウオウドウ。休み明けはマイナ
ス材料かもしれないが、逆に人気がない分 飯田にとっては乗りやすい
環境。
嵌まった時に納得行く力を 彼は既に我々に見せている。
馬券には関係ないが以下、印。
◎テイエムオペラオー
○ナリタトップロード
▲メイショウオウドウ
△ステイゴールド
△ロサード
本命、対抗は外し、印馬のBOXで。
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ラウンジ有馬記念:http://onlykiwi.seesaa.net/
かって渋谷に「有馬記念」という競馬バーがあった。
2階へと上がる階段にひかれた赤い絨毯が、勝手にこころの
敷居を高く感じさせていた。
だが。1度思い切って店に入ってしまうと、そこは競馬ファン
にとって至福の場所であった。
ここは、バー「有馬記念」へのリスペクトから、その名を冠した
競馬予想のページである。
因みに最近オープンしたヤマダ電機 LABI渋谷は「有馬記念」の
跡地に建っている。
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